
どこにでもある銅線、実はとても大事
みなさんの家の近くの電柱や、工事現場の足元を見てみてください。電線がたくさん張り巡らされていますよね。普段はあまり気にしないかもしれませんが、あの中にはピカピカの銅が通っています。
「雑線」と呼ばれるこれらの電線やケーブルの芯の部分には、再利用可能な高純度の銅が詰まっているんです。



どうして銅が使われるの?
銅は電気を通す力がとても強く、やわらかくて加工しやすいので、古くから電線の材料として使われてきました。
しかも、何度でもリサイクルして再利用できるのが大きな強み。資源が限られている日本では、銅のリサイクルが社会全体の“裏方ヒーロー”になっているんですよ。
1本の雑線から生まれる新しい資源
現場に持ち込まれた雑線は、機械で皮(被覆)をはいだり、砕いたりして銅とその他の材料に分けられます。
きれいになった銅は、もう一度溶かされて新しい電線や自動車部品などの材料に生まれ変わります。
何も知らなければゴミに見える電線ですが、実は未来を支える貴重な資源なんです。

生活とリサイクルのつながり
身近な家電や車、パソコンの中にも銅はたっぷり使われています。みなさんが使い終わった製品をきちんとリサイクルに出すことで、銅がまた新しい製品になって社会で役立っていきます。
建物の水道管やエアコンの配管、通信ケーブル、それに10円玉も銅が使われています。
こういったものも、役目を終えたらしっかりリサイクルされて、また新しい何かに生まれ変わるんですね。
銅リサイクルが環境を守る
銅をリサイクルすると、新しく鉱石を掘り出すよりエネルギーも少なくて済み、CO2の排出も大幅に減らせます。
限りある資源を大切に、地球にもやさしい暮らし――実は、リサイクルを通してみんなが支えているんです。
「ゴミ」と思っていたものが、見方を変えると“宝物”になる。そんな瞬間に出会えるのが、金属リサイクルの仕事の魅力です。電線を見かけたとき、「中には未来の資源が眠っているんだな」と思ってもらえたらうれしいです。